LinkStation, TeraStationの救出
(EXT3, XFSフォーマット)
LINUXを使わないでWindows XPで行う方法

  No.7008x  詳細情報
Model Buffalo LS-160GL この機種の容量は160GBでLinkStationとして認識されるが、TeraStation (XFS)フォーマットである。
症状 NASが認識されない。
対応  
1. 障害部位の調査・確定
@NAS (LinkStation, TeraStation)の筐体側の障害
A内蔵ハードディスクの物理障害

B内蔵ハードディスクの論理障害
@正常なHDDに入れ替えてセットアップできなければ、筐体側の障害。
A内蔵HDDを取り出し、PC本体に接続または、USBケースなどで接続テスト、認識しなければHDDの物理障害。
B冒頭部10GB程度を作業用HDDにイメージコピーしてみる。ここで不良セクターが検出されれば、これによる論理障害が推定される。まったくエラーがなくても@AでなければBということになる。
2. ソレゾレの救出方法は下記となる。
@正常な筐体にいれて読み出し。
A(簡単ではないが)物理障害を直して,バックアップを取り、再度筐体に入れて読み出し。
B(不良セクターがあれば、別HDDにバックアップを取り、)正常な同型機の通信管理部を移植し、再度筐体に組み込んで読みだし。
TeraStationの場合@,Bは正常な同型機が必要となる。
LinkStationの場合は「ファイナルデータ2006拡張子追加版」でEXT3FSの救出をおこなっている。(現行商品では「ファイナルデータ8.0特別ネットワーク版」がある)
3. 今回は不良セクターはなく、Bの論理障害と推定した。原本のパーティション設定は下記のようになっていた。
T.Sector 0
システム
識別子
開始セクター
アドレス
総セクター
83 3F 911A6
83 911E5 F32BE
05 1844A3 1289461E

U.Sector 1844A3 更に中が分割されている
システム
識別子
開始セクター
アドレス
総セクター
82 3F (1844E2)
42A92
05 42AD1 (1C6F74) 12851B4D

V.Sector No.1C6F74で純ユーザ領域が指定されている。
システム
識別子
開始セクター
アドレス
総セクター
83 3F (1C6FB3) 12851B0E

注:開始セクターの( )外の数字は論理Address, 内の数字は絶対Address。多少うろ覚えの箇所がありますが、右の表と比べると、通信管理部分のセクター数が大きくユーザ領域が小さいことがわかる。

正常な同型機のパーティションは同じ型番でも配分jが異なり、下記のようになっていた。
T.Sector 0
システム
識別子
開始セクター
アドレス
総セクター
83 3F 6209A
83 620D9 F32BE
05 155397 128C372A

U.Sector 155397 更に中が分割されている
システム
識別子
開始セクター
アドレス
総セクター
82 3F (1553D6) 42A92
05 42AD1 (197E68) 12880C59

V.Sector No.197E68で純ユーザ領域が指定されている。
システム
識別子
開始セクター
アドレス
総セクター
83 3F (197EA7) 12880C1A

Sector No.197EA7は「XFSB」ではじまっており、最終的にこれがXSF形式のユーザ領域です。

注)システム識別子は解説書によれば、83は「LINUX基本」、82は「SOLARIS, LINUX SWAP」、05は「拡張MBR 0〜2GB」となっている。
4. NASとして認識されない論理障害があるとすれば、ユーザ領域より前の「通信管理領域」と考えられる。
対応法は2つ考えられる。
@Sector Address 0の区画設定で、Vのユーザー領域のみを直接指定する。この場合は出来上がったHDDをテラステーションにUSB接続する。
AT,Uの通信管理領域を正常なHDDから移植する。この場合はSector Addrss 0〜197E68をイメージコピーし、Uの第2区画の総セクター数とVのユーザー領域の開始アドレスと総セクター数を書き換え、出来上がったHDDはテラステーションの筐体に組み込んで立ち上げる。
@、Aどちらの方法でもユーザー領域にアクセスできた。
HDDの区画設定などをいじる場合は通常ディスクエディタを使うが、当店はDST*で該当セクターをファイルとしてセーブしてMIFESで修正し、またDSTでパッチしている。
@の場合はSector 0の値は:1BF〜1CDが
01 68 83 FE FF FF B3 6F 1C 00 45 E6 82 12
末尾1FE,1FFは当然55 AA、そのほかは全て00
その他のセクターはいじる必要はない。

Aの場合は、
Sector Address 155397の第2区画の総セクター数は1285D790; Sector Address 1C6F74の区画データは開始Sector(論理) Addressが2F14B, 総セクター数が1282E645
5. 上記@でUSB接続した画面
まとめ WindowsでXFSフォーマットを読み出すには?というようなQuestionを良く見かける。その場合は「テラステーションにUSB接続すればよい。」と答えることができる。当然EXT2 EXT3の場合にも適用できる。
Buffalo の「TeraStationに接続できるUSBハードディスクのフォーマット形式」に関するページは⇒ここ

リンクステーション、テラステーション、IOデータのLANDISKなどのデータ救出は福澤商店におまかせください。
DST* 松田利昭氏のDisk Salvage Tools

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